この夏の朝のジョギング中の楽しみは、セミの声。
「ミンミンミーン🎵」夏限定の蝉の大合唱🎵にパワーをいただく。
オス蝉の求愛の鳴き声と知り、なおさら気が上がる。メスは鳴かない。
メス蝉は力強く、よく通る鳴き声を好む。オス蝉は気合が入る。
ライバルのオスは、負けるものかと間に入ったり、鳴き声で邪魔
したりする。そうした鳴き声が、さらに遠くの蝉を集め、蝉の大合唱となる。
蝉たちのひと夏のバトルだ。
メス蝉が気に入ったオス蝉に近づくと、オス蝉は鳴き方を変えてメス蝉に近づき、交尾を求める。
そして受精した母蝉は腹から産卵管を木の皮に突き刺して、卵を産みつける。
卵は2mm程の大きさで、形はタイ米のようだ。
そして、卵はそのまま冬を越す。
翌年の梅雨の時期、卵は雨をたっぷりと浴び、ふ化し幼虫となる。
4回脱皮し、5齢(れい)で終齢幼虫となる。
そして、地面に落ち、土に潜り込み、木の根の汁を吸いながら6~7年間過ごす。
根で吸った水に含まれるわずかな栄養分しかないので、成長するのに時間がかかる。
天敵はモグラだ。
東京は、モグラが少ないため蝉が多いと言われる。
6~7歳、成長したセミの幼虫は、夏が来るとようやく、土の中から外に出て羽化し、成虫となる。
幼虫は16時過ぎより土から地上に出てきて、木にのぼり始め、18~19時ごろから羽化を始める。天敵の鳥がいないからだ。
羽化する場所は木の高さの30センチ~2mほど。
「地上は久しぶりだなぁ〜」🎵
カラから出て羽化がおわるまでは、2~3時間近くかかる。
がんばれ〜。
①幼虫の背中が割れて羽化が始まる
②まず、頭を出して、そのまま頭を下にして逆さにぶら下がり、脚をぬく
③腹筋する様な感じで頭を持ち上げ、脚でカラにしがみつく
④最後にお尻がぬけ。羽に血液を送り飛ぶ準備。
成虫になったセミは体がしっかりするのを待って飛び立つ。
飛び立った後、すぐに鳴くことはできない。
数日経って、ようやく体が鳴ける。
成虫になってからのセミの寿命は2~3週間。
木にしがみつく力を失ったセミは地面に落ちる。
飛ぶ力を失ったセミにできることは、ただ地面にひっくり返っていることだ。わずかに残っていた力もやがて失われ、つついても動かなくなる。
そして、その生命は静かに終わりを告げる。
暑苦しいセミの大合唱も次第に小さくなり、
いつしかセミの声もほとんど聞こえなくなる。
気がつけば、周りにはセミたちのむくろが仰向けになって、夏の終わりがやってくる。
外でむくろをみるのは、蝉だけだ。
季節は秋に向かおうとしている。
環境さえ整えば1カ月くらいは生きられるともいわれているそうです。