31年前、妻が子供を授かり、しばらくして男の子とわかり、私は吉祥寺のロンロン(現アトレ)の本屋に威勢よく駆け込んだ。
欲しい本は、名付辞典だ。今の時代ならネット検索だろうが、アナログの当時は本屋が当たり前の時代!(足を使う時代も良かったなぁ)
私がチョイスした本は、好きな漢字から名前を付けるというものだった。
何度読み返しても、「龍」の文字が大きく見えて仕方がない。
妻にも相談して、「龍」の採用が決定した。
私は、実家の母にも龍を使った名付を相談した。すると母は、当時親しくしていた占い師の方に相談し、「助」を付けたら良いと言われ、母は目を丸くした。
母の義父の名が「東助」だったからだ。占った方は「東助」さんの存在は知らない。
私と妻は、二つ返事で決めた。
龍助の誕生後、母から驚きの電話が入った。母が生まれてすぐに亡くなった実父の名が「龍治」だったのだ。だから、私が「龍」の文字に強く惹き付けられたんだろうとの内容。私は、「龍」のチョイスの理由に納得、そしてスッキリとした。
つまり「龍助」という名前は、私の母の実父と育ての父の名から一文字ずつ頂いていたことになる。私にとっては二人のおじいちゃん、きっと守ってくれているのだろう。
龍助が小学校入学前の誕生日は、必ずと言っていいほど小金井公園を訪れた。遊び疲れたら、梅園でおやつを食べた。
バレンタインデーだが、龍助の誕生日は梅の花が良く似合う。
親からの誕生日プレゼントは、言葉のみ。
一緒に誕生日を祝うのは、龍助の妻にバトンタッチ。
さあ、髪を整え、梅を見に行こう!!