思い出を踏みしめろ。

先日の休み、久しぶりに走り馴染んだコース、名付けて武蔵野市役所西コースをウォーキングに出かけた。

秋空も高くて真っ青。おまけに日陰ひんやり。これ以上ないコンディション。生きていることができて良かったしみじみと思う。

このコースは実に2~3年ぶり。同じ景色に飽きていたからだ。

イチョウ並木沿いに差し掛かると、「あれぇ」   澄んだ秋空が狭く感じられた。

この道は10年ほど前に整備され、その時に苗木のイチョウが植えられた。若い道路。
そのイチョウが縦にも横にもデカクなっていた。
そのイチョウが空を狭くさせていた。
葉もボーボーだ。

私はハサミがあれば切りたくなった。

イチョウたちは老いていく私に生長パワーと元気をくれた。

そして私はイチョウの青いバナナような元気な葉の色と厚みが好きだ。

あの葉の厚みのためだろう、人に踏まれても変色しにくい秋の王様だ。

 

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私の前方から、髪のみだれた、スローかつ左右にぶれるウォークのご老人夫婦のが近づいてくる。

私と老夫婦がすれ違いざまお爺さんが何かを踏んだらしい。

下を向いて叫ぶ。

「ギンナンだ~。きったねぇ~」

確実の踏みしめたご様子だ。
私は思わず声を出して笑ってしまった。

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初めてお寺でギンナンを踏んだ小学生のころの懐かしいにおいを思い出しだ。

踏んでくれてありがとう。

お爺さん。

 

 

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